紅一点

どうも、近頃なんだか桜の木に目が行くようになった林です。

ちょっと前までこの時期、桜が咲こうがライラックが咲こうが、まったく気が付かずにいたのですが、齢のせいでしょうか・・・

そういえば昨年の4月、私の修行先である石川県寺井町に23年ぶりに訪れた際、廻りの景色に初めて気が付きました。
それは美しい田園の風景で、とおくに連なる山々が見えました。
当時の私は若く、瓦の技術を身に着けるのに必死で、本当に屋根の瓦だけしか見ていなかったのですね。
そのことに気づいた時初めて、私も人並みに一生懸命努力してきたのだ、もっと自分に自信をもって良いのだと感じました。

見渡す限り満開の桜もいいですが、私は緑の中の可憐な一本に魅かれます。

写真は小樽市公会堂の屋根からです。
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瓦の天日干し

みなさん!!
ちょっと見難いかもしれませんがこの写真を観て下さい、昔の札幌白石村にあった瓦工場の風景です。
瓦は粘土を整形しそれを一枚一枚小端立てして天日干しするのですが、この写真はまさにその作業を写し出しています!
いや~北海道でこのような光景を見られるなんて(と言っても100年前の話ですが)すごいです!
今まで知られていなかったのですが、北海道でも瓦を焼いていたのですよ!!
3年前から進めている北海道の瓦ルーツプロジェクトの成果です。

s_tenn(1)
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てっぺんから 五重塔

こんにちわ。
少しパソコン内の写真が片付いた林です。
こうして見ると屋根の上から撮った写真が少なからずある訳で、これは北の京芦別の五重塔のてっぺんから、相輪と呼ばれる避雷針の脇に立って撮ったものです。
思い返すに、工事中はいつもこの大観音様に見守られておりました。

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熊本城の櫓(やぐら)

前回のブログの追記です。

報道では熊本城の天守閣が無残な姿を映す中、同時に、石垣が崩れているのにかかわらず、瓦屋根が無傷な櫓があります。
言うまでもなく、天守閣は昔の工法で葺かれ、この櫓は現代工法で葺かれた屋根なのです。

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熊本の震災で思う事。

まずは被災地の皆様方に対し、心よりお見舞い申し上げます。
弊社も弊社なりに出来うる範囲で支援をと考えております。

さて、被災地の報道の中で目が行くのはやはり瓦屋根の状況ですが、何で瓦と一緒に土が落ちているの?と疑問に思う方も多いのでは、と思います。
ざっくりと言えばこれは土葺き工法といって、昔々のやり方なのです。
道内でも昭和初期までは同じ工法だったのですが、それ以降は土など使わない現代工法に移行しています。
なのに現地では未だ面々と古いやり方が根付いていると言う事実にまず驚かされますが、考えるにそれだけ歴史のある建物が多く残されていると言う事なのでしょう。
また北海道と違って冬の厳しさがない熊本では、工法を変える必要性に迫られていなかったとも言えるのでしょうね。

でも被災地の映像をよく見ると建物は倒壊していても、屋根だけはほとんど無傷な瓦屋根がありますが、正にこれこそが今の現代工法で葺かれた瓦屋根なのです。

ただ被災地の報道のされ方を見ていると、どうもね~
いったいどれだけの人が正しく瓦屋根を見て下さっているのかと考えると何だか複雑な心境です。

※写真は今の寒冷地仕様工法です。参考までに・・・
s_01(1)
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