チェリビダッケの新世界

だしぬけですが、セルジュ・チェリビダッケって人をご存知ですか?

この人はルーマニア出身の稀代の指揮者ですが、ベルリンフィル音楽監督の座をカラヤンと争い、結果として敗れた人です。
自分の理想の音を追うばかりに、楽員に嫌われたのが敗因といわれていて、録音された音は音楽にあらずとのスタンスの為、正規録音はほとんどなく幻の指揮者と言われていました。
没後、放送用音源がCD化され世のマニアが狂喜乱舞したのは、今から25年程前でしょうか。
かく言う私も当時、小さなラジカセでブルックナーの3番から9番までを繰り返し繰り返し、心から心酔して聴いていました。

そのチェリビダッケのドボルザーク新世界がこのほど正規音源として発売されました!!!
ひゃっほ~
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ささやかな楽しみ

私はいわゆる音楽アディクトで良質な音楽は分け隔てなく聴きますが、最近までJazz分野にはあまり食指が動きませんでした。

私にしてみれば、Jazzにはクラシック音楽ほどの緻密さや深みは感じられず、かと言ってロックミュージックほどのパッションも感じられず、洒落たバーのBGM程度にしか聴こえなかったのです。

それでもJazz系のCDだけで100枚近く持っていますので、全く聴かないわけではありませんが、基本的にJazzと言うのは聴くよりも演奏する側の音楽だと感じます。

そんな中、たまたまKeith JarrettのParis Concertを聴いて心を鷲掴みにされました。

とくに二曲目のThe Windではピアノを弾いていると言うより、やさしく歌っているかのようで、この人が天才と呼ばれる人種の中の一人である事が分ります。
私にとって、多くのJazzピアニストへの不満な点は、一音一音研ぎ澄まされたクラシックピアニストの持つタッチの欠如にあるのですが、このアルバムでのKeithは素晴らしく、ともすれば緩慢になりがちなクラシック音楽の欠点をJazzyな感性で補い、結果Jazzとクラシックの良いとこ取りになっているように思います。

こうした感動があるからまた、音楽にどっぷりとはまってしまうのですよね。

おっと訳知り顔の君、ケルンを持ち出すのは止めてくれたまえ。
私は音楽や絵画に関して、世間の評価に左右されたりはしないのだから・・・


インターネットの功罪

皆さんはユーチューブと言う動画サイトをご存じでしょうか?

先日このサイトを覗いていて腰が抜けるほど驚きました。
なんとそこに20代の自分自身の姿を見つけたからです!
折しもアナログ全盛時代、ちょうど今から30年も前の話ですよ。
当時この映像の存在は知ってはいましたが、ビデオの再生装置は持っておらず、制作関係者(友人ですが)にちらっと見せてもらっただけで忘却の彼方。
まともに観るのは今回が初めてです。
何の下準備もなく、だしぬけに若い頃の自分と対面する事の驚愕たるや如何に・・・
ネット時代だからこその奇跡とも言えるものでしょう。

そう言えば最近、自分が若い頃、某現場で監督だったと言う方から見積もり依頼の電話を頂きました。
こう言うのは大変有難いことですよね。
これからも人との縁を大切にし、末永くお付き合いして頂けるよう、自分自身を鍛錬して行きたいと思います。

いや、それにしてもびっくりしたなぁ~
とりあえずアップしてくれた方に感謝感謝。

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シェルヘンのマーラー

ディスクワークに追われています。
そんな時、前々から注文していたCDが届きました。

ヘルマン・シェルヘンのマーラー6番です!

シェルヘンといえばハルモニアムンデから出ている5番が超有名ですが、この6番がそれ以上に爆演らしいとの情報を得て早5年。
権利の問題でしばらく廃盤だったようですが、ようやく手に入りました。
むろんBGMとして垂れ流すには、あまりにも勿体ないので修業後ゆっくりと堪能します。

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なにからなにまで・・・

もう、なにからなにまで完璧です。
瓦屋根の傷み具合やシャッター枠塗装のはがれ具合、飾らないシンプルな看板に、もちろん木戸の立て付けやガラスの表面に至るまで、人工では成しえない自然のままのエージングだけが醸し出せる味。
できればずうーっと
ずぅーっと、このまま保存出来ればいいですよね。
たとえば、このまま百年たって、もし生まれ変わってここに立った時、ここにこのままこれがあったらどんなにいいでしょうね。
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